「聞いてよ、今日ほんとひどくてさ」
「それ、上に言ったほうがいいって」
この2行で、相談はだいたい終わります。悪意はどこにもないのに、片方は言い足りず、片方は用が済んだと思っている。
リカイドの「相談されたら?」は、7,747人が答えて「解決策を出す」が47%、「共感して寄り添う」が53%。ほぼ互角でした。


どちらも善意なので、ぶつかると厄介です
解決策を出す側は「早く楽にしてあげたい」と思っています。共感する側は「まず受け止めたい」と思っています。目的地は同じで、道順だけが違う。
ただ、受け取るほうから見ると景色が変わります。すぐ解決策が飛んでくると「その程度で悩むな」と言われた気がすることがあるし、共感だけ返ってくると「聞いてはくれたけど何も動いていない」と感じる人もいます。どちらが正しいかを決めるのは難しくて、その日どちらが欲しいかは本人にしか分からない、というあたりに落ち着きがちです。
つまりこの47%対53%は、人類の意見が真っ二つという話ではなさそうです。正解が状況の側にあるので、聞かれ方によって答えが動く。割れて当然の問題が、割れて当然の数字を出しただけとも言えます。



割れている問題ほど、当てる価値があります
リカイドの2択には、9割方に倒れるものがたくさんあります。夜更かししがち、寝るとき靴下ははかない。そういう問題は当てやすいぶん、当たっても相手についての情報はあまり増えません。
その点、この問題は47%対53%。勘で当たる確率がちょうど半分なので、相手をよく見ていないと素直に外します。そして外したときに手に入るのは、自分がその人に相談されたいやり方と、その人が相談したいやり方がずれているという、かなり実用的な情報です。
言葉にして確認するのは気恥ずかしいけれど、クイズの1問なら「え、共感のほうなんだ」で済みます。次に「聞いてよ」が来たとき、答えを出す前に一拍置けるかどうかは、たぶんそのくらいの差で決まります。
