

リカイドの2択「恋人の条件は?」に12,938人が回答して、「性格・相性重視」が87%、「顔・雰囲気重視」が13%でした。恋愛ジャンルの100問を見渡しても、ここまできれいに片側へ寄る問題はそう多くありません。
ただ、この結果を「みんな中身で人を選んでいる」とそのまま読むのは、少し早い気がします。
答えが決まっている質問は、答えが動きます
アンケートの世界では社会的望ましさバイアスという言葉がよく使われます。人が質問に答えるとき、自分の実感だけでなく「どちらが望ましい答えとされているか」にも引っぱられる、という現象です。健康や道徳に関する質問で数字が偏りやすいのは、このためだと説明されることがあります。
恋人の条件は、その代表格のような問いです。「性格で選ぶ」と答えるのに説明はいりませんが、「顔で選ぶ」と口にした瞬間、なんとなく理由を求められる空気が生まれます。同じ本音でも、片方だけに小さな負担がかかっている。
そしてリカイドの場合、そこにもうひとつ条件が乗ります。ここでの回答は、あとで誰かに見られる前提で選ばれているということです。自分で作ったクイズを友達や恋人に送って当ててもらう遊びなので、無記名のアンケートに答えるのとは力のかかり方が違います。相手の顔が浮かんでいる状態で「顔・雰囲気重視」を押すのは、ふつうの調査より少しだけ勇気が要るはずです。



それでも建前だけではなさそうな理由
とはいえ、87%が丸ごと建前かというと、そうでもなさそうです。ほかの2択と並べると、この答えと噛み合う傾向がいくつも出てきます。
「ときめき vs 安心感」では、安心感が8割近く。「恋愛と友情は?」では、「友情も同じくらい大事」が7割台です。どちらも、恋愛を一瞬の盛り上がりではなく、続いていく時間として見ている人が多いことを示しています。長く一緒にいる相手を想像したとき、条件として先に出てくるのが相性のほうだというのは、ごく自然な流れです。
つまり87%には、言いやすさで底上げされた分と、実感からくる分が混ざっている。どちらか一方ではないのだろうと思います。
「顔・雰囲気」を選んだ13%が見ていたもの
少数派の13%も、ひとつの理由でまとまってはいないはずです。単純に正直な人もいれば、この質問を「第一印象で何を見るか」と読んだ人もいる。「雰囲気」のほうに重心があった人もいるでしょう。表情の柔らかさ、話すときの間、清潔感——雰囲気と呼ばれるものの多くは、実のところ中身がにじみ出た結果でもあります。
そして興味深いのが、「ギャップ萌えは?」の結果です。「強く感じる」が8割を超えています。ギャップというのは、先に外見や第一印象があって、そこからの落差に反応する感覚です。それを8割が持っているということは、見た目の印象を受け取っていない人はほとんどいないということでもあります。
違うのは、それを「条件」と呼ぶかどうかだけなのかもしれません。13%は条件だと言い切り、87%は条件とは呼ばなかった。そう考えると、この2択の差は思っているほど深くない気がしてきます。


だからこの問題は、当てるクイズとしてはやさしい部類です。相手を知らなくても87%側に賭ければ当たる。ただ、答え合わせのあとに「なんで顔って答えたの」と聞ける関係かどうかは、また別の話です。